TOKYO TORCH Park 常盤橋タワー
建築・事業主 三菱地所株式会社
TOKYO TORCH の建築がいよいよ始まります。
そのため現在は既存の建物の(日本ビルヂングと朝日生命大手町ビル)解体工事が進められています。
常盤橋タワーのTOKYO TORCH Park(広場)と建築現場を仕切る「仮囲い壁」は約50mあります。
これを日本列島に見立てて、全国の自治体すべてを自転車で巡った写真家 仁科勝介氏の写真47枚で、北から南へ全都道府県の繋がりを表現しています。
仮囲い壁に沿ってPipeSpeakerが6本設置してあります。
解体・建設工事の騒音をいくらかでもマスキングして広場の音環境を保持する狙いですが、さすがに工事騒音を消し去ることは不可能です。
そこで、仮囲いの装飾アートにあわせて「日本列島」をイメージしたオリジナル環境音楽を再生しています。
「列島・海」「列島・風」など日本列島を俯瞰して、その自然をおおらかに描く音楽作品です。
チェロやコントラバスの低音を活かしたメロディーが、工事騒音の合間に浮かび上がっては沈むといった独特な表情を創り出しています。
工事現場の音をダミーヘッドで録音してみました。 音量ご注意下さい。
TOKYO TORCH Park 常盤橋タワー
建築・事業主 三菱地所株式会社
設計・監理 株式会社三菱地所設計
施工 戸田建設株式会社
開業 2021年7月
サウンドコンテンツの音響調整
PipeSpeakerの特性を活かしたとしても、それだけで暗騒音をマスキングすることは出来ません。
環境音楽はこの空間のために作曲したオリジナル作品です。
暗騒音をマスキングするためにベース音としてをウッドベースやチェロといった音色を使い、7か所のスピーカーからそれぞれの音源を再生することで(7chマルチ再生)立体感がうまれるよう、すべての作品を現場でトラックダウンしました。
暗騒音の中で、音楽を構成しているひとつひとつの音を拾い上げ、ある時は持ち上げ、ある時は音質を調整して創り上げます。
この調整作業は、通常 スタジオで行われる作業ですが、実際の暗騒音の中で自分の聴覚で音響調整を行うことが、マスキングのためにも、
作品の効果を発揮させるためにも必要なことです。
オリジナルコンテンツ
大きく枝を伸ばすケヤキの大樹が、この空間の魅力を司っていると言っても過言ではありません。
芽吹き・新緑から夏の木漏れ日・落葉・冬の梢・・・ケヤキをテーマに昼夜あわせて20のオリジナル環境音楽を作曲・制作しました
(作曲:前川眞人ミユージックファクトリィ)
小千谷の環境音とゆかりの音楽
小千谷市との協業で実現した「錦鯉の池」にはおよそ50匹の錦鯉が泳いでいます。
錦鯉は雪深い暮らしから生まれ小千谷が発祥の地とされています。
その小千谷で受け継がれてきた音楽を、オリジナルコンテンツに組込みお聴きいただくことにしました。
8月末に行われる小千谷まつりや9月はじめに行われる片貝地区の奉納花火 さらには小正月の時期など、小千谷の営みを音で感じ取っていただけます。
演奏は「小千谷民謡 穂波会」「片貝伝統芸能保存会」の皆様です。