川越まつり会館

時期 : 2003年9月
発注者: 川越市
場所 : 埼玉県川越市
展示企画制作 : 株式会社乃村工藝社

川越は江戸時代にさまざまな物資を江戸へ運ぶ要衝として大変栄えたところです。
財をなした商人たちは、江戸で行われる祭りと同じように絢爛豪華な山車をつくり、
江戸と同じお囃子を響かせて町人たちと祭りを楽しみました。
夜になると山車には提灯の明かりが灯りとても華やかです。毎年10月に行われる祭りには全国から100万人以上が集まります。

川越まつり会館は、1年を通じて、川越を訪れる観光客に祭りの醍醐味を伝えるために建設されました。
展示の企画プロデュースは乃村工藝社が担当しました。
大ホールには山車の大きさにあわせた縦長のスクリーンがあり、ハイビジョン撮影の祭りの様子が映し出されます。
それは早朝の静かな町並みで始まり、やがて山車を曳く賑わい、そして夜、若者たちが山車をぶつけ合う
クライマックスへと続く10分ほどのプログラムです。

ホールの床には8基のGROUND SPEAKERが埋め込まれ、周囲の壁と天井にも10基のSPEAKERが設置されています。
この18チャンネルのマルチ再生によって、スクリーンの映像を見る観客たちは、
まるで祭りの観衆のなかに入り込んだような臨場感を味わえます。
子供たちのかわいらしい掛け声、左右の屋台からは売り声が聞こえ、やがて巨大な山車が地面を響かせながら通り過ぎていくのです。

サウンド制作について
立体的なサウンド空間を制作する場合は、それが屋内でも屋外であっても、
スタジオでコンテンツを完成させることはできません。実際の空間で制作する必要があります。
それは空間の反射や残響、周囲の騒音などが大きく影響するからです。
綿密な計算に基づいて設計されたSPEAKERが適切に設置された後に、私たちは現場で立体音響の制作作業を行います。
スクリーンに映し出される映像を見ながら、ホール全体に立体的な祭りの臨場感を音で描いていきます。